現場や工場で鉄工用電機ドリルを使って、もう少しで貫通という時に引っかかってドリル本体が回されて手首を痛めた事ありませんか?最悪手首骨折なんて事もあります、そんな時にSDSハンマードリルを使って穴開け加工するほうが安全にできるかと思い実際に試してみました。
ロータリーハンマードリルを使用して金属に穴加工するメリット
コンクリートにアンカー打設用の穴加工でよく鉄筋にドリルが当たって引っかかることがありますが、比較的に新しいタイプのハンマードリル(SDS)などはスイッチを握ったままでもドリルの回転がカチカチと言って止まってモーターが空回りするようになるスリップクラッチ機構ついています。
この機構が付いているハンマードリルを使用し打撃なしにして、金属にも穴あけ加工をする事ができます。
スリップクラッチ機構とは、ドリルの回転力が一定の値を超えた場合に、自動的に回転を止める仕組みです。これにより、ドリルが金属に食い込みすぎたり、ドリルが折れたりするのを防ぐ事ができ、ドリルが回転を止めた時に発生する反動も軽減されます。これらのメリットは、作業の安全性と効率性を高める事につながります。
ロータリーハンマードリルを使用して金属に穴加工するデメリット
SDSタイプの鉄鋼用ドリルがあるのですが、サイズがあまり豊富ではない為、大きな口径を加工する場合はドリルチャックを装着し太いキリを付けることになるので、どうしても本体が長くなり狭い所での作業に制限が発生します。
回転が遅いので小さい穴径は少し加工時間がかかります。
また、スリップクラッチ機構が正常に作動しなくなった場合、ドリルの回転が制御できなくなり、キリが食い込んでドリル本体が逆転して思わぬケガにつながる可能性があります。

SDSシャンクのドリルチャックを付けるとどうしても本体が長くなってしまい、狭い所での作業はやりずらくなりますが、小口径のドリルならSDSシャンクの鉄鋼用ドリルがあるので、そちらを使えば少しは長さの問題も解消されるかもしらません。
以上のように、スリップクラッチ機構が付いているハンマードリルを使用して金属に穴あけ加工をする事には、メリットとデメリットがあります。作業者は、これらの特徴を理解し、適切な使い方をして、安全かつ効率的な作業を行う事ができますので試してみてください。