下水管での通水テスト中に硫化水素による中毒または酸素欠乏症による死亡事故発生、kajiraguも、ゴミ処理施設や食品加工会社で工事をしてきた経験がありますが、排水処理関係や、タンク内部での作業をしてきたことから、とても他人事ではないのでとりあげてみました。
事故の概要
県が遠隔で下水管の通水テストの最中事故が発生
作業員1名が意識を失って倒れているところを救助に向かった他の2名も意識を失って倒れたとのことで、原因は急性循環不全とのことのようです。
原因と状況
県と業者間の連携が取れていなかったことが、事故の一因と考えられています。
県が作業を把握していなかったのか、業者が通水テストを知らなかったのかが、今後明らかになると思います。
バルブ切り替え時に大量の下水と硫化水素が押し寄せてこられては耐えようがありません。
予防措置は?
ゴミ処理施設や食品加工工場での地下ピットや排水処理ピット配管作業、タンク内での作業をしてきましたが、幸い事故を起こさず今迄こられました。
このような場所での作業には当然ルールがあります。
- 作業主任者を選任
- 特別教育を実施
- 保護具、呼吸用保護具は全員分用意する
- 作業前 酸素濃度測定 作業中も測定を継続
- 監視人を必ず配置
- 作業者は個人装着型アラーム付酸素濃度と硫化水素測定機を携帯
- ハーネス装着
- 作業場場所への十分な送風
- 万が一のときの保護具や救護用エアーラインマスクの準備
など、しなければならないルールがあります。自分が工事をしていた時は元請けや工場の担当者が必ず立ち合いでの作業でした。
酸素濃度計とはこのようなものです。

個人装着型酸素濃度計はこんな感じのものです

酸素欠乏症、硫化水素中毒は怖い
酸素欠乏症は本当に一瞬で意識を失い、たとえ助かったにしても重い後遺症が残ります、そして助けてくれようとした仲間をも巻き込んで二次災害を引き起こす可能性があり大変危険です。
このような事故が二度と起きないことを願います。
それではご安全に